あなたならどうする(1)

あなたならどうする(1)
トレーナーの牟田です。平素は大学教員(こども看護学)をしています。

さぁ、想像してください。あなたは今、幼稚園の先生です。

あなたのクラスに途中入学してきたA君(4才)。診断はされていないけれど発達に障害があるのでは?と、検診で指摘を受けた児です。

時期は冬、インフルエンザも流行っているため、外遊びのあと、給食の前には手洗いを徹底しています。しかし、A君は手洗いの時間になっても洗い場にきません。呼んでも来ないのであなたは呼びに行きました。一緒についてきたものの蛇口から水をだしたら逃げて行きました。

「お手手を洗ってバイキンさんとバイバイしようねー」と、言っても手を洋服の中に隠し洗おうとしません。

あなたはどのように考え、どのように対処しますか?

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みんな手を洗ってるのに…
感染者を予防するには大切だから…
関わりにくい子だなぁ…
基本的な生活習慣として身につけさせなければ

色んな《べき》や困った感情が湧き上がるのではないでしょうか。でも、そもそもなぜ、そんなに手洗いを嫌がるのでしょう?

みなさんは痛い思いをするのは好きですか?おそらく誰もができれば避けたいと思うことと思います。

発達障害がある子の特徴の一つとして《感覚過敏》があります。1人1人、特徴は異なりますが《水が肌にあたると痛みが走る》と感じる子がいます。それを理解しないままA君に無理やり手洗いをさせたら…?手洗い・歯磨き・シャワーなどの度に苦痛を味わったらA君の園生活は苦痛に満ちたものになるのではないでしょうか?

もちろん、保護者のかたも保育園・幼稚園の先生も、児童のためを思って行動しているのはよくわかります。

しかし、発達障害児がもつ特徴を知ることで児のストレスを減らし、その心に寄り添うことができます。だからこそ正しい知識が必要なのです。


《地域での理解をもっと広めていくために、孤立しない地域をつくるために》

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